【カラミざかり2】ネタバレなしレビュー|あらすじ・見どころ・前作との違い

『カラミざかり2』は、作者・桂あいりによる「カラミざかり」シリーズ第2作です。
物語の中心となるのは、第1作から続く高成・新山・飯田・里帆の男女4人。
第1作では、何気ない学校生活を一緒に過ごしていた4人の関係が、ある出来事をきっかけに少しずつ崩れ始めました。
そして第2作では、その変化をなかったことにはできないまま物語が続いていきます。
第1作が「4人の関係が変わる話」なら、第2作は「変わってしまった関係の中で4人がどう過ごすのかを見る話」。
物語はいよいよ夏休みへ進み、学校といういつもの環境から少し離れたことで、4人の距離感や感情にも新たな変化が生まれます。
ページ数も第1作の91ページから155ページへ増加。
前作以上に、4人それぞれの気持ちや関係をじっくり追える内容になっています。
この記事では、『カラミざかり2』の作品情報・あらすじ・登場人物・第1作との違い・見どころ・おすすめしたい人・読んだ感想を、大きなネタバレを避けながら紹介します。
『カラミざかり2』の作品情報
【作品情報】
作品名
カラミざかり2
作者
桂あいり
配信開始日
2019年11月1日
作品形式
コミック
ページ数
155ページ
題材
オリジナル
シリーズ
カラミざかり 第2作
『カラミざかり2』は、第1作で描かれた男女4人の人間関係をそのまま引き継ぐ続編です。
前作では、
いつも一緒にいる普通の4人
↓
それぞれの気持ちが見え始める
↓
これまでの関係が変化する
という流れが中心でした。
第2作では、その変化を前提に物語が始まります。つまり、もう4人は第1作の最初に戻ることはできません。
表面的にはこれまで通り話していても、それぞれが相手を見る目や、自分の中に抱えている気持ちは変わっています。
本作では、「変わってしまった関係を、この4人はどう受け入れていくのか」という部分がより重要になります。
また、155ページと前作より60ページ以上増えているため、単純な後日談ではなく、シリーズ第2章としてまとまったボリュームがあります。
『カラミざかり2』のサンプル画像




『カラミざかり2』のあらすじ
同じ学校に通い、普段から一緒に過ごしていた高成・新山・飯田・里帆。第1作の序盤では、ごく普通の仲の良いクラスメイトでした。
しかし、ある日の出来事を境に、それまで保たれていた4人の関係は大きく揺らぎます。
誰が誰を意識しているのか。自分が抱いている気持ちは友情なのか、それとも別のものなのか。
そして、ほかの3人は自分をどう見ているのか。一度意識してしまった感情を、簡単になかったことにはできません。
そして物語は夏休みへ。学校という毎日の場所から離れたことで、4人が一緒に過ごす意味も少しずつ変わっていきます。
以前と同じように過ごしたい気持ち。でも、以前と同じようには見られない相手。このズレを抱えたまま、4人の関係はさらに進んでいきます。
第1作で始まった変化が、第2作ではどこへ向かうのか。その続きを描くのが『カラミざかり2』です。
個人的に第2作らしいと思ったのは、4人の関係を一度リセットしていないところです。
前作で起きたことを「昔の話」にせず、その後の会話や距離感にもきちんと影響させている。
「一度変わった関係は、簡単には元に戻らない」という部分が続編の軸になっています。
『カラミざかり2』の登場人物
高成
シリーズの中心となる男子の一人。
第1作で起きた出来事によって、以前と同じような感覚で周囲を見ることが難しくなっています。
第2作では、周囲の変化を受けて高成自身がどう考え、どんな距離を取ろうとするのかが重要になります。
第1作では「何が起きているのか」を受け止める場面が多かったのに対して、本作ではその後の感情を抱えながら進む人物として描かれます。
新山
高成たちと普段から一緒に過ごしてきたクラスメイト。
第1作で4人のバランスを大きく動かした人物の一人です。その出来事は第2作でも消えることなく、それぞれの関係へ影響を残しています。
新山自身の行動だけでなく、その行動を高成・飯田・里帆がどう受け取るのかにも注目です。
飯田
4人の中心メンバーの一人。
表面上の友人関係だけでは整理できない感情が増えていく中で、4人のバランスを考えるうえで重要な存在です。
第2作では、一人ひとりの気持ちがより明確になっていくため、飯田がどこに立っているのかを見ると全体の関係が分かりやすくなります。
里帆
高成たちと学校生活を送ってきたクラスメイト。
第1作から続く友情・片想い・すれ違いの中で、4人の関係を形作る重要な人物です。
第2作では、すでに変化した関係を抱えながら夏休みへ入っていくため、里帆自身の感情にもより注目しやすくなっています。
『カラミざかり2』は第1作と何が違う?
第1作は「変化の始まり」、第2作は「変化のその後」
第1作で最も大きかったのは、普通だった4人の関係が崩れ始めることでした。
読者も4人と同じように、「これまでと同じではいられない」と気づいていきます。
第2作では、その変化がすでに起きています。
そのため中心となる疑問も、「何が起きるのか?」から「このあと4人はどうなるのか?」へ変わります。
個人的には、
第1作=関係が動く
第2作=動いた関係の中で過ごす
と考えると、2作品の違いが分かりやすいです。
「以前の4人に戻れるのか」が気になる
第2作では、一度変わった関係が元に戻れるのかという部分も重要です。
4人とも同じ学校に通い、同じ友人グループにいます。だから完全に距離を置くわけにもいきません。
一方で、一度意識してしまった感情をなかったことにもできない。
一緒にいるけれど、以前と同じではない。この微妙な空気が、第2作ならではの特徴です。
学校生活から夏休みへ
第1作では、学校という日常が大きな舞台でした。
第2作では、物語が夏休みへ進んでいきます。
学校では、授業。休み時間。放課後。と、4人が一緒にいる理由を自然に作れます。
しかし夏休みになると、学校という決まった場所から離れます。
そのぶん、誰と一緒に過ごすのか。誰を意識するのか。という部分がより目立ちやすくなります。
個人的には、「夏休みになった」というだけで4人の関係の見え方が変わるのが面白いと思いました。
学校なら自然に一緒にいられます。
でも夏休みでは、「一緒にいること自体が少し特別になる」。
この環境の変化が、第2作の人間関係とかなり相性がいいです。
91ページから155ページへボリュームアップ
第1作は91ページ。第2作は155ページです。64ページ増えています。
第1作では、4人の紹介。普段の関係。それぞれの感情。関係が変わるきっかけ。までを描く必要がありました。
第2作では、すでに読者が4人を知っています。
そのため、「この人物は誰なのか」を一から説明する必要がなく、変化した関係や感情そのものにページを使えるようになっています。
ページ数の増加と、関係の掘り下げがつながっている続編です。
『カラミざかり2』の見どころ
「何もなかった頃」に戻れない空気
第2作で一番印象的なのは、この部分です。
第1作の最初では、4人は普通に笑って話していました。
しかし一度それぞれの感情が見え始めると、同じ会話をしていても意味が変わります。
以前なら気にしなかった言葉。誰と誰が一緒にいるか。誰が誰を見ているか。そうした小さな部分まで気になってくる。
同じ4人なのに、もう同じ関係ではない。この空気を楽しめるのが第2作です。
一人の感情が4人全体へ広がる
『カラミざかり』シリーズでは、4人構成が大きな特徴です。
一対一なら、AがBを好きという関係だけでも物語を進められます。しかし本作には4人います。
一人が行動すると、相手だけでなく、見ている別の人物にも影響する。
その人物の態度が変わると、さらにもう一人にも影響が出る。こうして人間関係が連鎖していきます。
第2作では、すでに全員の感情が動き始めているため、第1作以上にこの連鎖を感じやすくなっています。
「すれ違い」が一度きりで終わらない
恋愛作品では、一つの誤解やすれ違いが解決すれば関係が元に戻ることもあります。
しかし本作では、4人全員にそれぞれの気持ちがあります。一つの問題だけ解決しても、別の人物の感情が残っている。
だから人間関係を単純に整理できません。個人的には、ここが『カラミざかり2』を単なる続編ではなく、群像劇として一段深くしている部分だと思います。
夏休みで4人の距離がより分かりやすくなる
学校という共通の場所がない夏休みでは、誰と時間を過ごすのかその選択自体が意味を持ちます。
そのため第2作では、4人の距離感を前作とは違った角度から見られます。
学校で自然に一緒にいる4人から、それぞれが自分の気持ちを抱えながら過ごす4人へ変わっていく。
ここも続編らしい変化です。
シリーズ第3作へつながる中間地点
本作の次には『カラミざかり3』があります。
そのため第2作は、第1作で始まった変化を深めると同時に第3作へ向けてさらに人間関係を動かす役割も持っています。
シリーズを順番に読む場合、第2作を飛ばしてしまうと、4人の気持ちや距離がどこで変化したのか分かりにくくなります。
4人の物語を追うなら、重要な中間地点です。
『カラミざかり2』はこんな人におすすめ
本作は、次のような人におすすめです。
・第1作『カラミざかり』を読んだ
・4人のその後が気になった
・青春群像劇が好き
・複数の登場人物の感情を追いたい
・片想いやすれ違いを描いた作品が好き
・一度変わった人間関係のその後を見たい
・夏休みを舞台にした青春ものが好き
・ストーリー性を重視した漫画を読みたい
・登場人物の心理変化を考えながら読みたい
・第1作より長めの作品を読みたい
・シリーズを順番に追いたい
・『カラミざかり3』まで続けて読みたい
特に、第1作を読み終えたあとに「この4人、もう以前みたいには戻れないのでは?」と感じた人には、その続きを確かめる意味で相性のいい作品です。
逆におすすめしにくい人
『カラミざかり2』は、第1作の出来事を前提にした続編です。
そのため、本作からいきなり読み始めると、なぜ4人の関係がぎこちないのか 誰が誰をどう意識しているのかが分かりにくくなる可能性があります。
シリーズを初めて読む場合は、第1作から順番に進む方がおすすめです。
また、一話で人間関係が完全に整理される作品ではありません。
第3作へ続くシリーズ作品なので、完結した一話だけを読みたい人よりも、登場人物の変化を継続して追いたい人向けです。
『カラミざかり2』を読んだ感想
読む前に一番気になったのは、「第1作で一度関係が崩れたあと、第2作では何を描くのだろう?」という部分でした。
第1作の面白さは、普通のクラスメイトだった4人の関係が変わり始めることです。
ただ、同じことを第2作でも繰り返してしまうと、シリーズとしては弱くなります。
実際の第2作は、「もう変化は起きた。そのあと4人はどう過ごすのか」という方向へ進んでいます。
個人的には、この続編の作り方が良かったです。
表面上は同じ4人です。高成。新山。飯田。里帆。でも、第1作の最初にいた4人とはもう違います。
それぞれが相手を意識している。以前なら気にならなかったことが気になる。
誰かの態度の変化にも敏感になる。この、「同じメンバーなのに空気だけが違う」という感覚が第2作ではかなり重要だと感じました。
また、夏休みに入るのも良い変化です。学校で毎日会う4人なら、多少関係がぎこちなくても自然に顔を合わせます。
しかし夏休みでは違います。誰と会うのか。誰と過ごすのか。そこに少し選択が生まれます。
この環境の変化によって、4人の関係がさらに見えやすくなっています。
ページ数が91ページから155ページへ増えたことも、作品には合っています。
第1作では、
4人を知る
↓
それぞれの気持ちを知る
↓
関係が崩れ始める
という流れでした。
第2作では、
変わった関係を抱える
↓
そのまま夏休みへ進む
↓
4人それぞれの気持ちがさらに動く
というところまで、より長く追えます。
個人的には、「第1作の続きを描いた作品」ではなく、「一度崩れた男女4人の関係が、その後どんな形へ変わっていくのかを描く第2章」として見ると、『カラミざかり2』の特徴が一番分かりやすいと思いました。
第1作では「関係が壊れる瞬間」が気になり、第2作では「壊れたあと、4人はどうするのか」が気になる。
この興味の変化が、シリーズとして自然につながっています。
『カラミざかり2』のよくある質問
Q. 『カラミざかり2』はどんな作品ですか?
A. 第1作で変化した高成・新山・飯田・里帆の4人の関係を引き継ぎ、その後の距離感や感情の変化を描く青春群像劇です。
Q. 作者は誰ですか?
A. 作者は桂あいりです。
Q. 『カラミざかり2』は続編ですか?
A. はい。『カラミざかり』シリーズの第2作です。
Q. 第1作から読んだ方がいいですか?
A. はい。第1作で起きた出来事や4人の関係を前提に進むため、『カラミざかり』から順番に読む方が分かりやすいです。
Q. 何ページありますか?
A. 全155ページです。第1作の91ページより64ページ増えています。
Q. 第1作とは何が違いますか?
A. 第1作では普通のクラスメイトだった4人の関係が変わり始める過程が中心でした。第2作では、その変化が起きたあとの4人がどう過ごしていくのかが描かれます。
Q. 夏休みが舞台になりますか?
A. 第2作では物語が夏休みへ進みます。学校という日常から離れたことで、4人の距離感にも新しい変化が生まれます。
Q. 続編はありますか?
A. はい。続編として『カラミざかり3』があります。
Q. 第2作だけでも読めますか?
A. 単独で読むこともできますが、4人の人間関係や感情の変化を理解するなら第1作から読むのがおすすめです。
Q. どんな人におすすめですか?
A. 青春群像劇、片想い、すれ違う人間関係、複数の登場人物の心理変化を追うストーリーが好きな人に向いています。
『カラミざかり2』まとめ
『カラミざかり2』は、桂あいりによる「カラミざかり」シリーズ第2作です。
第1作では、普通のクラスメイトだった4人。それぞれの感情が表面化する。関係のバランスが崩れ始める。という変化が描かれました。
第2作では、そこからさらに一歩進みます。
一度変わってしまった関係を抱えたまま、4人はどう過ごしていくのか。ここが本作の中心です。
物語は夏休みへ進み、学校という日常から離れたことで、それぞれの距離感や気持ちもさらに分かりやすくなっていきます。
ページ数も第1作の91ページから155ページへ増加。
個人的には、
第1作=「4人の関係が変わる話」
第2作=「変わってしまった4人が、その関係を抱えながら先へ進む話」
と考えると、シリーズの違いが最も分かりやすいです。
第1作を読んで、「この4人はもう以前の関係には戻れないのでは?」と感じた人ほど、その答えを追うために読んでおきたい第2作です。
そして、さらにその先は『カラミざかり3』へ続いていきます。
サンプルを見て絵柄や作品の雰囲気が気になった方は、本編もチェックしてみてください。
作者、桂あいりさんの別作品